Let’s DANCEより警察庁の有識者会議へ提出する要望書

【Let’s DANCEより警察庁の有識者会議へ提出する要望書】
風営法のダンス営業規制の法改正問題については、現在、警察庁が法改正についてパブリックコメントを募集し(〜8月7日締切)、広く一般より意見を募っています。
そして今週7月30日には警察庁による有識者会議のヒアリングが行われ、私たちLet’s DANCE 法律家の会、及びLet’s DANCE 署名推進委員会も出席し、司法の判決等も踏まえた現在の風営法の問題点や、不十分な改正だった場合の弊害などについてしっかりと訴え、議連からの提言や規制改革会議の答申に基づいた閣議決定に沿った、真っ当な法改正になるように要望して参りたいと思います。
以下はLet’s DANCE 法律家の会、Let’s DANCE 署名推進委員会として、警察庁の有識者会議へ提出する予定の要望書の抜粋です。
是非、お目通し下さい。
そして、今回、警察庁に風営法の改正について、皆さん多くの意見を届ける事が本当に重要だと考えます。
皆さんが懸命に集めて下さった署名から始まった今回の法改正が、我々の声が反映された、後世に残る歴史的な改正となるよう、この機会に是非、あなたの考えをパブリックコメントで警察庁に届けて下さい。
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「ダンス営業規制」の見直しについての要望書
2014年7月30日
Let’s DANCE!署名推進委員会
Let’s DANCE!法律家の会
 私たちLet’s DANCE 署名推進委員会、Let’s DANCE 法律家の会は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)にかかわるダンス営業の規制の見直しを求め、2012年より取り組みをすすめてきました。昨年の通常国会に提出した請願署名には、音楽家の坂本龍一さん、大友良英さんをはじめ、音楽・ダンス・アート・法曹界など多彩な分野から、220人の呼びかけ・賛同人が名前を連ね、全国47都道府県から約16万人が署名を寄せています。
 いずれも、「ダンス営業の規制は時代遅れ」「よりよいダンスカルチャーを」という思いを込めた署名であり、意思表示でした。
 昨年には、超党派の国会議員による「ダンス文化推進議員連盟」が結成され、風営法の「ダンス営業規制」の見直しをめざし、関係者からのヒアリングを重ね、議員立法のとりまとめをすすめていただきました。また内閣府の規制改革会議の創業・IT等ワーキンググループにおいて、同様のヒアリングや検討が行われ、「ダンス営業の規制緩和」を盛り込んだ答申が提出され、答申をふまえた規制改革実施計画が閣議決定されています。
 これらは、風営法が業法として営業のあり方を規制するばかりでなく、利用者・国民の立場からみても、その利益を損なっている──という多くの国民世論をふまえた判断だと考えます。
「『ダンス』で規制するのはおかしい」という世論が広がっています。
 ダンス議連がとりまとめた改正案の概要においても、「緩和の理由」として「ダンスの立法事実であった売春事犯の多発という事実は確認されず」「酔客、騒音等の問題は…個別の規制で対応可能」「ダンスの意義が変化」などを明記しています。
 さらに規制改革会議の答申では、「(風営法において)『ダンス』の定義が存在せず、その判断基準が曖昧」と指摘したうえで、「『ダンス』という切り口での規制は、クラブやその周辺での暴力沙汰、酔客による騒音等の問題に対する有効な解決方法となっているとは言い難い」と結論づけ、ナイトクラブ等を「風俗営業から除外した上で、深夜営業を可能とし、騒音等の各種問題に対して有効に対応できる新たな規制を導入すべきである」としています。またダンス教室等について、「風営法制定時とは異なり、様々なダンスが広く国民生活に浸透している現在において、ダンスをさせる営業が相変わらず風俗営業とされることに伴う諸規制は、国民の意識や営業実態と乖離した規制となっている」と指摘し、風俗営業からの除外を求めています。
 ダンス議連も規制改革会議においてもこの間、関係者からのヒアリングや検討を重ね、「『ダンス』を規制するのはおかしい」「問題事象については別途、相応の規制をおこなうべきだ」というコンセンサスにいたったことは重要です。多くの世論をふまえた正当な結論であり、尊重すべきと考えます。
抜本的な改正こそ事業者・利用者の願いです。
 今年4月25日には、「許可なくダンスをさせた」として摘発された大阪のクラブ事業者の裁判で、無罪判決が言い渡されました(検察が控訴中)。判決文のなかで、許可が必要な「ダンス営業」を「性風俗秩序の乱れにつながるおそれが、単に抽象的なものにとどまらず、現実的に認められる営業」ときわめて限定したことは重要です。つまり大半の健全なダンス営業に対する規制は、違法であることが司法の場で明確にされたのです。
 取締行政の現場において、いまだに「ダンス」の定義が曖昧です。上記判決にそくしても、「性風俗秩序を乱すおそれが」ある「ダンス営業」を、だれがどのように認定し、届出・許可の必要性を判断することができるのか──行政や事業者に無用の混乱を招き、結果として「無届け営業」「無許可営業」とされるグレーゾーンをさらに拡大することにつながる恐れがあります。
 あわせて、「立地規制」や「面積要件」が、従来の「風俗営業」の枠組みのまま引き継がれようとするなら大きな問題です。「営業時間の延長」など規制緩和の恩恵が、実際にはきわめて限定されかねません。「グレーな無届け・無許可営業が広がってしまう」という懸念とともに、「せめて同様に音楽と飲食を扱うカラオケ営業なみに」という強い要望が寄せられています。
 私たちは、風営法の枠内から「ダンス」規制を撤廃することこそ、合理的な解決の道だと確信します。その途上であっても、事業者や利用者の要望に寄り添った改正を強く求めるものです。
後世に残る改正に踏み出してください。
 今回の法改正をめぐり、国民的な議論がおこるなかで、従来は事業規模や業態の違いから連携するのが困難なダンスやクラブの関係者に、新たな対話や連携の動きが生まれています。
 自主的な団体の設立や、コンプライアンスの強化、自主ルールの策定などに加え、地域住民のみなさんとの対話・協働、まちの一員として活気ある安心・安全なまちづくりへの参画など、「当事者」としての努力が始まっています。
 言うまでもなく、ダンス文化はますます多様化し、教育現場にもダンスが取り入れられるなど、ダンスの文化的・経済的な重要性が増しています。2020年には東京オリンピックが開催されることから、音楽やダンスを生かしたまちづくり、「おもてなし」の具体化は急務です。
 豊かなダンス文化と経済活動の享受、よりよい地域社会を形成する法的枠組みをつくりあげてこそ、後世に残る歴史的な改正となりうると確信し、以下要望いたします。
1.風営法の規制対象から「ダンス」を削除してください。
2.健全なダンス文化の推進や、営業・経済活動を活性化するためにも、大多数の事業者・ダンス関係者の要望に沿った改正・運用をはかってください。
3.表現の自由、芸術・文化を守り、健全なダンス・文化発信の施策を拡充してください。

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